会社勤めをしていた時のこと。
朝お天気が良かったので、お風呂のマットを外に干して出たら
どしゃぶりの夕立が来て、マットがびしょびしょになってしまったことがあった。
雨で濡れてしまったマットは重く、気持ちまで重くせつなくなった。
私は落ち込んだまま、気を紛らわせようとコンビニへアイスを買いに出かけた。
コンビニまでは歩いて5分。
その途中には、古いアパートが並んでいる。
そのうちの一軒のアパート一階に布団が干してあるのが見える。
まさか?と思った。
その布団はびしょびしょだった。
雨の重さでデローンとしてしまっていた。
その布団の持ち主が受ける精神的ダメージを考えたら、
自分のマットなんて、屁のレベルだと思えた。
コンビニへ行き、アイスを買って食べながら、またその布団を見た。
私は「かわいそう」と思いながらも、顔は笑っていた。
今でも、たびたびこの濡れた布団は心の中に登場する。
あの濡れた布団と比べればどぉってことない。
どぉってことない。
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