2014年1月31日金曜日

「 おもいだしおこり 」


私の知人に思い出し怒りをする人がいる。
「思い出したらまた腹立ってきた」
その人は、何度も思い出しては腹を立てているみたい。



私は思い出し笑いは好きだけど、思い出し怒りはしない。
何とかしてその感情の消化方法を考える。
でも、大体溜めずにその瞬間で爆発させてしまっているのだと思う。


知人は感情を出さないタイプだ、
その思い出し怒りもその時ぐっとこらえたに違いない。


出来れば毎日怒らずに穏やかに過ごしたい。
それでも、色んな人がいて
色んな事があるのだから仕方ない。






家の近くの散歩コースには、
たくさん犬のフンが放置されている。

飼い主は、土の上だからいいだろうとでも思っているのか。

近ごろそのフンの周りを、枝で出来た柵が囲んでいる。

うんこを持って帰れ!という主張にも見えるし、
うんこ注意!と踏まないように誰かが気遣ってくれたようにも見える。

私はそれを、うんこ様が祭られているみたいだ。
とおもしろ半分で人ごとのように見ていた。


しかしある日、
自分が住んでいる家の敷地内に、大きなうんこをされたのだ。
あまりにも大きかったので、はじめは笑ってしまった。
でも、じわじわと怒りが沸き上がってきた。
犬に罪はなく、無神経な飼い主に腹が立った。

この怒りはどうしたら押さえられるのだろうと思った。
飼い主はまたやるに違いない。でも、その都度怒るのもいやだ。
張り紙をするのも嫌、取っ捕まえるのもなんか違う。
たとえ間接的な関わりだったとしても、
そんな飼い主と関わりを持ちたくない。


解決策は見つからなかったので、
わたしは、とりあえずうんこに土をかけた。

怒りの感情がひとまず収まるよう、見えなくした。


うんこをされても、嫌な気持ちにならない方法はないか?
または、飼い主が全く気がつかない方法で、
うんこが出来なくなる方法はないか?


道に放置されたうんこを見つけては考えている。



* * * * *

2014年1月28日火曜日

「 銀 杏 」



銀杏を、美味しいと思うようになったのはいつだろう。


子供の頃、
祖父の法事で出された茶碗蒸しに銀杏が入っていた。
わたしは「ンニャ ンニャ ンニャ」となるべく舌にあてないように噛んで
鼻を膨らませながら飲みこんだのを覚えている。

でも、その隣で同い年の従姉妹は銀杏好きと言って
美味しそうに食べていた。
それは、とても熱い日だった。


今は、銀杏の入っていない茶碗蒸しに出くわすと
心からがっかりしてしまう。
それくらい銀杏が好きになった。


でも一体いつ、何をきっかけに銀杏が好きになったのだろう。


あの苦みとプラスチックのような歯ごたえ
それが嫌いだったのに、今では真逆の感情を抱く。



揚げ銀杏、焼き銀杏、銀杏串など
メニューに銀杏と書かれていたらとりあえず頼む。


好きな食べ物の思い出より、
嫌いだったのに何かのきっかけで
好きになった食べ物の方が心に残るのかも知れない。


わたしは、人が一生懸命作ってくれたものは何でも美味しく感じる。
または、一緒に食べていた人達が自分の好きな人たちで
楽しく食べていればどんなものも美味しく感じる。


それで思う、美味しさを決めるのは
その食べ物ではなくて、そこで一緒にいた人達なんじゃないかって。


銀杏が好きになったのは、
きっと会社勤めを始めた頃ではないかと思う。


働く厳しさを知り、そして暖かい同僚に囲まれて
苦い銀杏を美味しく感じたのではないかと思う。

* * * * *

2014年1月24日金曜日

「 夜 食 」


昨日、久しぶりに姉から電話がかかってきたので
それで思い出して夕飯に夜食を作った

夜食とは、
中学生くらいの頃に姉とお腹が空いた時に
作っていたエノキと卵のスープのことである

作り方は、沸騰させたお湯に、
エノキを入れて、コンソメを入れて塩こしょうして
溶き卵を入れるだけの簡単スープ

テスト勉強をしているわけでもなく、
夜更かししているわけでもなかったけど
小腹が空いたら夜食を作っていた


夜食を作っていると、
きまって風呂上がりの母が

「何作ってるの?」と聞いてくる

私と姉は、「やしょく〜」と言う



私が高校生になる頃には、
二人の姉も、兄も生活の時間がバラバラで
一緒に過ごすことがほとんどなくなった


その寂しさには後から気づいたものだけど
今こうして残っているのは、楽しい思い出ばかり



* * * * *

2014年1月22日水曜日

「 美味しく出来たマーボー豆腐の作り方 」


辛いマーボー豆腐が食べたくて
これまで何度も挑戦してきたのだけど
なかなか上手く作れなかった

でも昨日遂に、理想の味に近づけた気がした


料理はいつも適当に作っていて
美味しくできたね、やったー! って時と
前はもっと美味しかったのにな!ちっ という時がある


私はレシピというよりも大抵その日の気分で作るので
メンタルのコンディションが悪いと失敗する
失敗する原因は、焦って作る場合と
味のイメージが出来ないということが多い


この、味のイメージというのを
料理の最中から離れて考えてみると面白い

頭の中で繰り広げられる味のプラスマイナス
何の味が足りないのか、頭の中で、塩や酒
砂糖・醤油を加えて理想の味をイメージする

これは、調味料の味を舌が覚えていないと出来ない



昔、私の母は味覚が分からない時期があった
いつものようにおかずやみそ汁を並べて
母はさらっとこんな風に言った


母:「あたし、味が分かんないのよね、どう?しょっぱい?」


私:「いや、いつもと同じ」



あの時、あまりにも母は自然にそう言っていたので、
私は母の味覚障害を全く心配しなかった


母の頭の中には、調味料の味が備わっていて
経験から使う分量の感覚も分かっていたので
舌が効かなくなっても、いつもの味を作れたのだと思う



しかし、そんな母が作った料理の中で
今思い出しても最高にまずかったものがある


その名も “おいもアイス”


一体どうやって作ったのか知らないけど、
余ったアイスのコーンに、
何か加工されたサツマイモが入っていて凍っている自称アイス
なぜこの時は、出来上がりの味をイメージ出来なかったのだろう


母:「どお?食べてみて」

私:「・・・・・すっごいまずい」

母:「えー、美味しいでしょー いいわよあたしが食べるから」


こうしておいもアイスは、
長いこと冷凍庫の中でラップに包まれ
眠ることとなりました チャンチャン






ということで、
今回辛いマーボー豆腐が美味しく出来たので
忘れないように紙に書いておくことにしました
まだまだ、調味料の分量が分かんないから にー



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2014年1月20日月曜日

「 炎上 」


○○が炎上した

という言葉を日常茶飯事のように聞く

芸能人の誰々さんのブログがまた炎上した
誰々のツイッターが炎上した

このお祭り騒ぎを見る度に
めんどくさい世の中だなぁーって思う


コメントや書き込みを読んでいて思うことは
本名を公開しないで物を言う人達は
とても下品なことを言うなぁと思う

でもその下品なコメントは、
自分の中にもある感情でもあって
全く否定は出来ない
ただ、それを本人が嫌がるように
見えるように書いてしまうところが下品だなと思う

本当のことかもしれないけど、
そこまで人って本当のこと言われたくないし
他人も見たくないんじゃないかと思う


私はネットの世界の人間関係を上手にやってく自信がない
ネットやメールで話した言葉の中で
失敗したなー、送らなきゃ良かったな
と思うことがたくさんある
顔を見ながら、会話してるときは
何かを感じたら素直にごめんって言えるけど
ネットの中だと、そこまで仲良かったかな?
実は相手は気にしてないかもな?
なんて自分の都合のいいようにうやむやにしてしまう


昔から知っている友人なら、
どんな顔をしているか想像できるけど
時間が経てば人も変わるしちょっとの付き合いでは
知らない顔もたくさんある



なんだか上手く出来ないから

SNSの幕を閉じようと思ったのであります
ツイッターしかやってなかったけど

これにて、一件落着

* * * * *

「 湯たんぽ 」


最近足が冷えるので、
夜寝る時の湯たんぽが欠かせなくなった


湯たんぽはあったかい


布団の中でまず足を温めて
足が温まったらお腹の横に持ってくる
そうすると、朝までお腹があったかい


冬に実家へ帰ると
母が布団に湯たんぽを入れてくれる

その湯たんぽは、バファリンと同じで
半分はやさしさで出来ている気がする

足もお腹も温まるけど、心の中まであったかい



私もいつか、
やさしさの入った湯たんぽを
入れられるような人になりたいと思う



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2014年1月15日水曜日

「 居場所 」




登りたいな 登りたいな
と思いを馳せていると
「おいで」と呼ばれる瞬間がある



土地

なぜなのか分からないけど
無性に行きたくなって
行ってみてやっと気が済むことがあった






この家が私を待っている
そう感じる瞬間があって
土地はピンとは来ないけど
家に呼ばれることもあるのだと思った





* * * * *

2014年1月8日水曜日

「 私のところにもやってきた 」




  最近よく聞くアイツの名前

  自分のところに来るわけない

  そう人ごとのように考えていた




  それは、2日前の明け方だった

  お腹が痛くて眠れない

  まさかまさかとは思ったけど

  嘔吐しはじめてアイツに気づく



  アイツは土足でずかずか上がり

  あっという間にお腹の中を占領する



  なぜ、昨日カレーを食べてしまったのか

  強烈な匂いと後悔が口の中に広がる




  胃が空っぽになると

  今度は悪寒に襲われた



  背中と足の付け根が痛い

  痛さで起き上がるけど

  だるくて起きても続かない





  みんなが言う

  アイツにかかったやつは

  脱水症状に気をつけろ!!



  だるい身体を起こし

  ポカリスエットを少しづつ飲む

  本当に本当にチビチビと



  プレーンヨーグルト少しだけ

  ちょとずつちょっとずつ食べた



  徐々に回復していることに安心すると

  また腹痛に襲われる



  カレーに比べたら、なんてさわやかな嘔吐なんだ

  少し気持ちがいいと思っていた



  アイツに胃と腸を占領されて

  2日間は辛い思いをするけど

  3日目にはだいぶ回復した




  


  昨日は7日で無病息災を願い七草がゆを食べる日


  アイツがこの時期流行っている理由は
             一病息災を教える為なのか…





  痛い目に会って、初めてその有り難さや大切さを知る


  アイツは新年早々健康の素晴らしさを教えてくれた




  馬鹿にしないて、手洗いうがい

  隙をみせないで、ノロウィルスに






  しかしあれだな、
  当分カレーは食べたくないね。



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2014年1月2日木曜日

「 毛玉取り屋さん 」

毛玉取り器を買ってから
毛玉に対する気持ちが変わった


毛玉取り器を持っていなかった時は
毛玉が悪で仕方なかった

大切な服が、毛玉のせいで着れなくなって
がっかりしては「このクソ毛玉!」と思っていた



でも今は毛玉取りの時間が
楽しみであり小さな幸せの時間でもある



どちらかというと、服に対してではなく
毛玉を愛おしく思ってしまっている





袖に出来た毛玉 よく集まったね

裾に出来た毛玉 あら、こんなとこにも居たのね

首周まわりに出来た毛玉 くすぐったいよ




毛玉があればある程、取り除いた時の達成感が上がる

人の毛玉にまで目がいってしまい、取ってあげたくなる

もはや、毛玉に取り憑かれてしまったのかもしれない




商売をはじめようかと考えた

靴磨き屋さんの隣で、毛玉取り屋さん


通勤前のサラリーマン、お姉さん、学生さん
袖の下の毛玉とりますよっ 
3分200円です、いかがですか?



世の中にあるどんな仕事も自分にはピンとこないけど

この職業は私に向いていると思った



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2014年1月1日水曜日