今日はとても寒い。
昨日干した洗濯物が、
朝まだ乾いていなかった。
洗濯物は今日も干し、
夕方に取り込んだ。
そろそろ畳もうかとした時のことだった。
左の端から、パンツやシャツやタオルを取り外していくと
一番右の端っこに、オレンジ色の靴下がぶら下がっていた。
その靴下を見て私は、はっとした。
靴下の片方が内側に丸まったまま干されていたのだ。
この洗濯物達を洗ったのも干したのも、私。
なぜ、干すタイミングで気づかなかったのだろう。
これまで、シャツの袖を同じ状態で干してしまったことは
何度もあったけど、その時はどうとも感じなかった。
なぜかこのオレンジの靴下には、自分のずぼらな性格を恥り、
申し訳ないという気持ちが湧いてきた。
一振りすればいいだけの簡単なことなのに。
どうして私はそれを怠ったのか。
よそ見でもしながら洗濯物を干したのか。
オレンジの靴下の模様は、お家とチューリップだ。
お店で見つけて可愛いなぁと思って買った、お気に入りの靴下。
あぁ。これかもしれない。
自分が大事にしているものに対して、
人は素直になれるのかもしれない。
オレンジの靴下には心から謝れる。
「ごめん、もうしない。」
靴下の丸まった部分は乾いていた。
それが余計に自分のずぼらな精神を突ついた。
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