2015年6月19日金曜日

「 ビリビリのジーパンを履いて歌ってみよう 」


お皿を洗いながら歌をうたっていた
ブルーハーツの「泣かないで恋人よ」を
この歌にはいつも一行目の歌詞から励まされる




わたしはなかなか音楽に興味が沸かなかった
周りの友達は、大体高校生くらいで
好きなアーティストとかができていたけど
私は病んでいてそれどころではなかった


そんな私が二十歳の頃
ブルーハーツを知り
ガツンと一気に胸をつかまれた








時はさかのぼり、小学校低学年の時だった

「こういう穴があいたズボンどう思う?」と母が言った

「針で縫えばいいのにね」と私

テレビか新聞か雑誌かなにかを母に見せられそう聞かれた



その時目に映ったものは、
ビリビリのジーパンを履いた汚らしい男達だった

今思えばそれがブルーハーツで
そのころ彼らはよく世間を騒がせていた










私は物事の善し悪しを知るのがとても遅い

そんな自分を残念に思うことが多々ある

でも、この歌をうたうと励まされる

残念に思っている時間がもったいないと











もう一度、あの時に戻ってみよう


「こういう穴があいたズボンどう思う?」と母


「履いてみないと分かんないな」と私






遅すぎる事なんて 本当は

一つもありはしないのだ







ビリビリのジーパンがビリビリでなかったら

ブルーハーツの歌はここまで届かなかったのかもしれない




* * * * *


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